その005 千駄ヶ谷町:ホープ軒「ラーメン」

「お前、ニンニク臭えなぁ、ホープ軒寄ったろ?」


神宮球場、国立競技場、東京体育館でのスポーツ・イヴェントの日は待ち合わせ時間より早めに出向いてここに寄る。


平日、神宮で野球を観る日、会社帰り、とっくに試合は始まってるのにまずはホープ軒に寄る…。


「今、どこいんの?早く来いよ、どうせホープ軒だろ?」



ホープ軒は錦糸町にいた屋台「貧乏軒」がルーツ。それが吉祥寺の「ホープ軒本舗」となり、その嫡流の1つがここだ。ここの牛久保社長さんのルーツとしては、1960(昭和35)年1月20日に赤羽で屋台を引き始め、店舗型としてここにお店を開業したのが1975(昭和50)年1月21日とのこと。


ホープ軒本舗吉祥寺店との関係は、屋台の頃から屋台の貸し借りだけで、「味は絶対こう!」とか、いわゆるチェーンとか暖簾分けとかの縛りはなかったようだ。スープの背脂、吉祥寺も大塚もこうじゃないもんね。


ガキの頃からずっと千駄ヶ谷にあるこの黄色いお店。俺達客には当然、歴史や蘊蓄なんかどうでもよく、365日24時間、あのラーメンが味わえればそれでいいんだけど。


1階は立ち喰い形式。これはお客のタクシー運転手がパトカーから駐車禁止を警告されたらすぐにクルマを移動させられるようにという配慮でこうなったとのこと。座席があるのは2階と3階。よっぽど混んでる場合は3階も開けてくれるけど、たいていは2階まで。


券売機でプラ券を購入し、店員さんに渡す。席を指定され、頷きながらウォーマーへ。1人で行くことが多いからやっぱり1階のカウンター席に通されることが多い。おしぼりを1本取り出して、用意されたジャスミン茶を一気飲み。そして自分でもう1杯冷や短に注ぐ。ジャスミン茶は嫌いなのだが、何故かここでは美味く感じる。1階は美味いラーメンを作ってくれてる厨房を見渡せる特等席。2階、3階のお客のラーメンは小型エレベーターで運ばれていく。


いつものように背脂ギトギトが着丼!


金笊に入った長葱は入れ放題、卓上にはギャバンのブラック・ペッパー、ニンニク、コチュジャン、それにカエシも置いてあるから、味変はお好みで。


美味い・不味いは人それぞれだろうけど、ホープ軒のラーメン、今まで何十、何百杯食べたか分かんない俺にはやっぱここのラーメンが「心の故郷」かもしんないなぁ。ってことで、普通のラーメンは1杯800円。


御馳走様でした( ・3・)<ゲップ


※記事内容現在:2019(令和元)年7月16日(火)


ホープ軒 渋谷区千駄ヶ谷二丁目33番9号 電話:03-3405-4249 営業時間:24時間営業 定休日:年中無休


江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:本所長崎町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。