【麻布①008】麻布簞笥町

町番号:麻布①008

町名:麻布簞笥町

読み方:あざぶたんすまち Azabu-Tansumachi

区分:町丁

起立:1869(明治2)年

廃止:同年

復活:1870(明治3)年

廃止:1967(昭和42)年6月30日

冠称:1911(明治44)年5月1日~1947(昭和22)年3月14日を除き「麻布」

現町名:港区六本木一~三丁目

概要:1631(寛永8)年に御簞笥奉行を命じられ、山本与九郎の組10人、加藤伝兵衛の組10人の合計20人が簞笥組同心に召し出され、1633(寛永10)年3月、御簞笥奉行所属の同心20人に対し、現在の六本木通りに面した場所に与えられた拝領屋敷。その際に願い出て町人を置く許しを得たのがはじまり。1668(寛文8)年、新地奉行から表店禁止を申し渡され、表に垣をして内店にした。1696(元禄9)年、漸く町役を勤め、表町屋にすることを許されて代官支配となり、「麻布御簞笥町」として正式に成立した。江戸期にこの周辺に「勘助畑」の里俗名があったというが詳細は不明。1713(正徳3)年から町方支配になった。1827(文政10)年の家数177軒、うち居付地主18・家主11・地借11・店借137(町方書上)。

前身の麻布御簞笥町として、慶応4年5月12日(1868年7月1日)、江戸府に所属。慶応4年7月17日(1868年9月3日)、東京府に所属。1869(明治2)年に「麻布簞笥町」と改称するが、同年中に麻布谷町に併合される。しかし翌年に再度分離・独立。1872(明治5)年には唐津藩邸、先手組屋敷地を合併して町域が完成。同年の戸数215・人口728、物産は筆、籐下駄表(府志料)。

1878(明治11)年11月2日、東京府麻布区に所属。1889(明治22)年5月1日、東京府東京市麻布区に所属。明治20年代に市区改正で溜池から六本木に向かう道路が開通し、町域のかなりの部分を失い、その道に面して商店ができ、町東南の低地部には中小の住宅が見られた。1943(昭和18)年7月1日、東京都麻布区に所属。1947(昭和22)年3月15日、東京都港区に所属。

1967(昭和42)年7月1日、住居表示の実施により、六本木一~三丁目に編入となり消滅。隣の麻布谷町と合同の町会(谷簞町会)は存続している。

※『角川日本地名大辞典』には「現行の六本木1・3丁目となる」とあるが、二丁目の一部も含む。

撮影場所:麻布簞笥町

撮影地:港区六本木二丁目3番3号(八チャン)

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江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:小梅五之橋町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。