【牛込①058】牛込簞笥町

町番号:牛込①058

町名:牛込簞笥町

読み方:うしごめたんすまち Ushigome-Tansumachi

区分:町丁

起立:1872(明治5)年

廃止:存続

冠称:1911(明治44)年4月30日まで「牛込」

現町名:新宿区簞笥町

概要:古くは豊島郡野方領牛込村に属す。1645(正保2)年、もとは江戸幕府の武器「簞笥」を司る具足奉行・弓矢鑓奉行組同心の拝領町屋敷。1713(正徳3)年に町奉行支配となり、牛込御簞笥町として起立。「簞」は丸い箱(円筒)、「笥」は四角い箱をいう。御簞笥方は、武器の製造・整備・保管・修理が職務。牛込御簞笥町の場合、具足と弓矢鑓を担当する同心町で、具足は甲冑の製造、弓矢鑓は弓と矢と槍の製造が職務だが、泰平の世であれば大量に作ることはなく、自ずと芸術的なものになっていった。殆どの仕事は整備・修理・保管で退屈な職務だった。奉行は持高勤めで定員2名、同心が19人宛つき、御目見え格焼火の間、下に組頭が4人いた。同心は30俵3人扶持で、後継の権利を「株」といい、町人でも売買により養子縁組をして同心になることができた。1828(文政11)年の家数155軒(町方書上)。

前身の牛込御簞笥町として、慶応4年5月12日(1868年7月1日)、江戸府に所属。慶応4年7月17日(1868年9月3日)、東京府に所属。1872(明治5)年、南蔵院の寺地を併合し、「牛込簞笥町」と改称。同年の戸数159・人口622(府志料)。

1878(明治11)年11月2日、東京府牛込区に所属。1889(明治22)年5月1日、東京府東京市牛込区に所属。1943(昭和18)年7月1日、東京都牛込区に所属。1947(昭和22)年3月15日、東京都新宿区に所属。関東大震災後の1923(大正12)年9月から1928(昭和3)年5月までを除いて、1893(明治26)年から1947(昭和22)年までの間、牛込区役所が当町内にあった。

撮影場所:牛込簞笥町

撮影地:新宿区簞笥町22番地(伊藤園神楽坂ビル タリーズコーヒー神楽坂店)

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江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:小梅五之橋町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。