【本郷①016】湯島新花町

町番号:本郷①016

町名:湯島新花町

読み方:ゆしましんはなちょう Yushima-Shinhanachō

区分:町丁

起立:1872(明治5)年

廃止:1964(昭和39)年12月31日

冠称:「湯島」

現町名:文京区湯島二丁目

概要:町内にあった霊雲寺は、5代将軍綱吉の時に当地を拝領した名刹で、将軍家の天下泰平、武運長久の祈願寺であった。当地界隈は1695(元禄8)年から1698(元禄11)年まで貨幣の改鋳局が置かれ、金貨が鋳造された(大日本貨幣史)。

1872(明治5)年、本郷新町屋付近の武家地、真言律宗宝林山霊雲寺の寺地を合併して起立。町名は江戸期、本郷新町屋と江戸期の俗称「御花畑」の各1字を採った(画報、案内)。「御花畑」とは、江戸期上野輪王寺宮の宮殿跡に花畑があり、そこが「大根畑」、「御花畑」と呼ばれていたことによる。「本郷新町屋」とは、その「大根畑」、「御花畑」の跡地が町屋として開かれてそう呼ばれた。なお、『江戸地名俚俗字引』には「上野、東叡山の花を作りしに因る」とある。同年の戸数314・人口1,396(府志料)。

1878(明治11)年11月2日、東京府本郷区に所属。1889(明治22)年5月1日、東京府東京市本郷区に所属。本郷区湯島尋常高等小学校があった(画報)。1897(明治30)年頃、島崎藤村が住んでいた。1943(昭和18)年7月1日、東京都本郷区に所属。1947(昭和22)年3月15日、東京都文京区に所属。

1965(昭和40)年1月1日、住居表示の実施により、現行の湯島二丁目に編入となり消滅。

撮影場所:湯島新花町

撮影地:文京区湯島二丁目21番6号(霊雲寺)

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江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:小梅五之橋町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。