【麹町①032】土手三番町

町番号:麹町①032

町名:土手三番町

読み方:どてさんばんちょう Dote-Sambanchō

区分:町丁

起立:1869(明治2)年

廃止:1938(昭和13)年7月31日

冠称:なし

現町名:千代田区五番町

概要:江戸時代の旗本のうち、将軍を直接警護するものを「大番組」と呼び、大番組の住所があったことから「番町」と呼ばれた。

市ヶ谷御門内南側、外堀に面した一帯の武家屋敷の地で、1869(明治2)年起立。1872(明治5)年、裏六番町の一部を合併。同年の戸数67・人口207(府志料)。

1878(明治11)年11月2日、東京府麹町区に所属。1889(明治22)年5月1日、東京府東京市麹町区に所属。明治30年代には三井本家三井八郎右衛門邸をはじめ、千種有梁、中御門経隆等の華族の居宅や大日本女学会があった(画報)。また明治期には泉鏡花が昭和期には内田百閒等の文学者が住み、夏目漱石『吾輩は猫である』や田山花袋の『蒲団』等の作品にも明治期の光景が描かれている。

1938(昭和13)年8月1日、帝都復興計画の一環により、「五番町」と改称し消滅。それ以前の五番町とは位置が全く違う。

※『角川日本地名大辞典』には「現行の二番町のうち」とあるが間違い。

撮影場所:五番町

撮影地:千代田区五番町2番地23(JR市ヶ谷駅前)

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江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:小梅五之橋町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。