本所

江戸自慢三十六興「両こく大花火」

■本所…「本所」とは、中世において荘園であったことから。江戸拡大によって新興した居住区で、南の深川とともに「本所・深川」と並称される。万治年間の開拓前は低湿地帯で人家はまばらだった。「おいてけ堀」をはじめとする「本所七不思議」伝説が残っているのは発展途上であったが故。元禄年間以降は宅地化が進み、両国橋東詰は江戸で一番の盛り場となり、商店や見世物小屋、船宿等が犇き合って大変賑わった。握り寿司発祥の地でもあり、赤穂浪士の討ち入りで有名な吉良上野介邸もあった。

1872(明治5)年に導入され、大不評だった大区小区制の廃止により、1878(明治11)年11月2日に東京府本所区が設置される。東京市市制施行により、1889(明治22)年5月1日に東京府東京市本所区となる。その際、横十間川より東に突き出た本所亀戸町等が南葛飾郡亀戸村に編入されてしまう。東京都制施行により、1943(昭和18)年7月1日に東京都本所区となる。1947(昭和22)年3月15日、向島区と合併し、東京都墨田区のうちとなる。


【本所①】町名内容現在:1891(明治24)年月日不明 柳島の整理、南葛飾郡からの地域編入後

001本所元町 002本所藤代町 003本所横網町 004本所亀沢町 005本所小泉町 006本所松坂町 007本所相生町 008本所緑町 009本所花町 010本所入江町 011本所永倉町 012本所長崎町 013本所長岡町 014本所清水町 015本所吉田町 016本所吉岡町 017本所三笠町 018本所南二葉町 019本所北二葉町 020本所錦糸町 021本所松代町 022本所茅場町 023本所柳原町 024本所若宮町 025本所横川町 026本所太平町 027本所外手町 028本所石原町 029柳島町 030新小梅町 031小梅瓦町 032本所番場町 033本所荒井町 034本所表町 035本所北新町 036本所松倉町 037中之郷竹町 038中之郷原庭町 039中之郷元町 040中之郷瓦町 041中之郷八軒町 042中之郷横川町 043小梅業平町 044柳島横川町 045本所千歳町 046本所林町 047本所徳右衛門町 048本所菊川町 049本所松井町 050柳島梅森町 051柳島元町 052押上町 053中之郷業平町 054向島須崎町 055向島中之郷町 056向島小梅町 057向島請地町 058向島押上町

※現・亀戸等の横十間川から東側は「南葛飾」をご覧ください。


【本所②】町名内容現在:①より前

南本所元町 本所尾上町 板町 南本所大徳院前町 南本所横網町 本所御台所町 本所村松町 横長崎町 本所北横堀町 本所新坂町 中之郷代地町 北本所代地町 本所吉岡町一丁目横町 本所相吉町 大横町 深川北松代町 深川北松代町裏町 本所清水町 新茅場町新カヤ町カゝ丁 本所新町(表町仲町(中町)新町)=石原新町石原南御駕籠町 本所永隆寺町法恩寺前入会町 南本所出村町 北本所出村町 南本所代地町 入会町 柳島出村町 本所法恩寺前深川代地町 御弓町 御徒町 本所寺町 北本所小梅出村町 南本所外手町 南本所石原町 埋堀片町石原片町石原埋堀町 柳島裏町 本所花月町深川六間堀代地町 小梅代地町 南本所東町小梅東町 南本所元瓦町南本所瓦町 小梅南瓦町 北本所番場町 南本所番場町 北本所荒井町 南本所荒井町 新井町 北本所表町 中之町 ハゝ丁 本所東町同心町 中之郷仲間新町中之郷御仲間新町 石原北御駕籠町 ホリハタ丁 小梅延命寺門前町 業平町 小梅町 柳島春秋町 本所総録屋敷町 本所花町 本所林町一丁目横町 襟形町入片町 本所十軒町 本所南横堀町 横菊川町 梅堀町 本所小梅寺町

総称:北本所町 南本所町 柳島五ヶ町



【本所 横町(横丁)】:本所吉岡町一丁目横町、本所林町一丁目横町は【本所②】へ

大横町 南横町 達磨横丁

※甘辛横丁は太平洋戦争後の成立なので登載していません。


【本所 新道】

大久保新道 鐘撞堂新道



【本所 河岸】

「隅田川」→太郎河岸 竹町河岸竹河岸 青物河岸 薬師前河岸 尾上河岸 千歳河岸

「竪川」→北竪河岸北竪川河岸=((北松代町河岸北松代河岸)+緑町河岸+花町河岸(大横川を参照)+相生町河岸+尾上河岸(隅田川を参照)) 南竪河岸南竪川河岸=(徳右衛門河岸林町河岸松井町河岸竹河岸+千歳河岸(隅田川を参照))

「大横川」→横川河岸=(西横川河岸清水河岸長岡河岸長崎河岸入江町河岸花町河岸+(菊川町河岸菊川河岸)+東横川河岸 

「六間堀川」→西五間堀河岸 東五間堀河岸

「五間堀川」→北五間堀河岸

「北十間川(源森川)」→北源森河岸 源森河岸浅草河岸

「石原町入堀(本所石原町埋堀、石原割下水)」→埋堀河岸


江戸町巡り

落語や時代劇、近代文学の愛好家諸氏、 江戸の町を散歩してみませんか? 表紙:小梅五之橋町 ※コピペしてもかまいませんが、その際は逐一出典を明らかにしてください。